許せない感情からの解放

何かを、誰かを「許せない」という感情が心のどこかにわだかまっていませ んか?
普段は忘れていてもなにかのきっかけでそれが浮かび上がってくるならば、 完全に許せたということはありません。
いろいろなストレスがありますが、それを感じるということは、大なり小なり 許せないという気持ちを引きずるから′ストレス’になってくるわけですよね。

特に家族間は、期待することが大きい・距離が近い・長い年月をともに過ごす ・甘えがあるなどのためにいったん感情がこじれると「許せない」気持ちに拍 車がかかります。

小さい子供たちのけんかをみているとわかるように、彼らは、どんなに怒って 「絶交」だとか「大嫌い」と叫んでも、次の日には、何もなかったがごとく、 元の関係に戻っています。

あの時こう言ったとか、おまえはいつもそうなんだ・・・と言い始めると、人間 関係が難しくなってきます。

また、許せない感情を持っているのに、それを感じないようにふるまったり、そ の感情を感じる自分が未熟だとか心が狭いとか逆に罪悪感を感じたりすることが あります。

とくに、ガンという病気にかかる人格の傾向として、自分ががまんをすること で、関係をうまく保とうとする人や、NOと言えない人・生まじめで人付き合い のいい人・発散することが苦手である人・・などがあります。

その場合、陰性の感情が内でこもってしまう・その感情を抑圧してしまうなど がおこり、意識できないストレスとなって蓄積されてしまうのです。

そのストレスはもちろんいろいろな神経経路を通じて、治癒力の低下をもたらし 病気を発症したり、治癒を妨げたりします。

逆にいうと、内にこもった感情を開放できる他人や自分を許すことができる・ と病気の快復につながりますし、また、病気の予防効果にもつながるのです。

では、その「許せない」感情をどう許していくのか・・・

人が何かを許せないと感じると、必ず、身体中の筋肉が硬直します。
けんかの態勢に入ろうとするわけですから、本能的にそうなります。
逆説もまた真なりで、体中が硬直してくると、許せないという感情が増幅され ます。はなからけんか腰で・・・というシチュエーションです。

ですから
① 身体の硬直や緊張を解く ことが大切なのです。前の記事の「リラクゼーションの大切さ」を参考にして みてください。

② 許さないでいることのメリットを感じてみる
許したいけど、許せないんだから、仕方がない・・・のスタンスではなく、本音 の部分では、自分を守るために「許さない」こともあるのです。

「病気利得」の記事でも載せましたが、誰かのせいで病気になった・・・という 理由が必要なのかもしれません。
あるいは、許さないことでその人を罰する必要があり、それにより自分の立場を 守ることができるのかもしれません。
また、本来は自分に対する怒りをその人に反映することで、自分を罰しているの かもしれません。

「許せない」「許さない」に固執せず、許さないことで自分が何を得ようとして いるのか、許せないことの根底には何があるのかを見つめていく作業が必要なの です。

③ 許せないと思っている人に「良いことが起こる」場面を想像する
そんなことは無理!と思うかもしれませんが、ここは強引にそうイメージします。
これは「自分のため」だからです。
人を許せないと感じていると、結局は自分の心に波風が立ち、不快感を感じるだけ です。
これが身体のストレス反応を起こすのですから、良い気分になるようなことをイメ ージすれば、ストレス反応はストップします。

感情的になり、そういった場面をえがけない場合はその人に「ありがとう・・・」 と心の中でつぶやくのもよいですね。心をこめて言わなくても、棒読み状態でも かまいません。

繰り返しますが、これは相手との関係をどうこうしようという目的ではなく、ひた すら自分の感情のわだかまりや体の緊張を解くことを目的としています。

それを繰り返すことで、なぜだか、「許せない」というきつい感情が、「まぁしかた ないか」とか「気にせずにおこうか」といった和らいだ感情に変わってきます。

④自分自身を許す
人を許すことができると、自分自身をも許すことができるようになってきます。
ここが大事であり、目標でもあります。
わたしたちは意識していなくても、自分自身を責めることが多々あります。
決めたことができない自分・完璧に役割をこなすことができない自分・だらしない 自分・・・ましてや病気になると、人に迷惑をかけていること・仕事ができないこ と・よい母親(父親)でいられないこと・病気を治せないでいること…などなど 自分を責めたり、許せなく思ったりするのです。

でも、自分を許せること=自分を癒せることができると、自分自身からとても大き なエネルギーがわいてきます。
怒られたりけなされたりしていたら、委縮して本来の力がでなくなるけれど、認め られると、パワーがわいてくる・・・それと同じですよね。

病気からの治癒のためにこの過程もとても重要です。
自分の本来のパワーを発揮するためには、自分を許すこと。そのためには、許せていない人を許していくということが必要なのです。

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