自分で変えられるものと変えられないものを見分ける

人がストレスを感じるのは、自分がこうなってほしい!こうなるべき!という 思いが届かず、自分の理想と現実との間にミスマッチを感じるときです。

自分の思い通りに事が運ぶのは、気持ちがいいですし、自分の万能感や自己肯定 感が高まります。
が、現実はそう甘くはなく、自分の思い通りに事が運ぶことのほうが珍しいわけ です。
この「自分の思い通りに運ばないことが当たり前!」と思っているだけでも ストレスは断然軽減されます。

出来事のほとんどは、コントロールできません。頑張ればできる!と思っている ことでも、結果が出るか出ないかは時の運ということもあります。
自分でコントロールできることは、ただ自分の思考・感情だけです。

何かが起こったとき、「あきらめる」「なかったかのように扱う」「我慢する」 ことは、コントロールできないものに対して「抵抗」しており、受け入れては いません。
なので自分の中でくすぶった感情はたまりたまっていきます。

受け入れるということは、その状況をマインドフルに見つめ、自分の価値観や 判断・善悪・批判・非難・・こういったものをさしひいて、ただ、事象だけを 見つめる。
自分の中で渦巻く感情も、同様に、感じる(そう感じていることに気づく)
その作業の中で、心の落ち着きが生まれ、「自分の思うようには事が運ばない」 ことにあらがうことがなくなります。

そして、その現象はなにかを示唆しているのかもしれないとか、この状況が 今の自分にはふさわしいとか、今ではなく待ったほうがいいとか、結果として これでないほうがうまくいくような気がするとか・・・
新しい考え方をうむことができるようになります。

そして、事象が自分を怒らせたり困らせたりする、ただやっかいなことだった ものが、起こるべくして起こった、意味のある事象に変化していくのです。

その時には、心の平穏と感謝の気持ちがわいてくることでしょう。

「こう考えなくては・・・」とか「許さなくては・・・」と自分を押さえ込む のは逆効果。
起こったことと、自分の思考や感情を切り離し、受け入れることで、先に進む ことができるのです。

マインドフルネスは、起こったことを、価値判断を入れずにただ見つめていく ことを目的としています。
その中で、自分がコントロールできることか否かを判断する力が高まり、コント ロールできることなら、すべき努力を行う。コントロールできないことなら、自 分の範疇を超えていることを認め、自分の思考や感情がそこにとらわれないよう 注意をして扱う。

「ストレスに対抗する最大の武器は思考を切り替える能力」といわれますが、 その切り替えのはじめのスイッチは、自分がコントロールできるかできないかを 見分ける力だと思います。

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