メンタル(ストレスを考える)

ストレス値をはかる「社会順応度尺度表」を作成し、ストレスと発病の関係を調べたものがあります。
(ワシントン医科大学のトーマス・ホルムス博士らによって考案)

一般的な出来事がどのくらいのストレス負荷であるかを数値化したものです。
たとえば、数値の小さいものは交通ルール違反の罰則や食生活の変化など。
大きいものでは離婚や家族との別れなど。
また、子供の卒入学や結婚など、おめでたいとされる出来事も入ります。

生活上でおこった出来事を加算していくと、300点以上になった人の49%が12ヶ月以内に発病しているのです。
200点以下だった人は、9%なので、やはり高い確率で生活上の変化は発病を招くということになります。

しかし、300点以上でも51%の人は発病しなかったわけです。
これを考えると、なにかストレスになるような出来事自体の問題ではなく、それをどう受け止めているかの問題になります。

たとえば、引越しもストレスを感じます。この時、新しいところはどんなところだろうか?なにか素敵なものがあるといいな・・・と思っているのと、馴染めるだろうかと不安にばかり思っているのとでは、ストレス度は変わってきます。

がんなどの大病をされたかたは、そのほとんどが発病する前に強いストレスを体験されています。
やはり、ストレスは身体によくない・・・という結果になります。

しかし、一番よくないのは、これからの治療や病気とつきあうことへのストレスを(強く・長く・いつも)感じてしまうことです。
たしかに、がんとなると肉体的・精神的・経済的にとかなりの負担がかかるのは確かです。
でも、出来事に対して、どう感じるかによって、発病する人と発病しない人と二分したデータがありました。それをみると、がんとの付き合い方・向き合い方がこれからの健康回復に対して大きな影響力をもつのは間違いありません。

ものごとには、いいようにも、悪いようにも考えられます。
どんなに酷い状況においても、この「いいように考えれば」・・・と考える思考習慣が大切です。

「性格的に無理・・」と思うことはありません。はじめは、無理やりでも、いい方の考えかたをひねり出すのです。
どのようなことに対しても「いいように」考える訓練を積んでいけば、だんだんといいように考えられる思考パターンが出来上がってきます。
ひどく落ち込むような状況があっても、訓練していれば「いいように考えれば・・・」の考え方が浮かんできます。

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