薬の使用率は、日本は諸外国に比べて高いものですが、香川はとりわけ
その中でも薬の常用率が高い県です。
薬の中でも身近なものでは、頭痛薬・生理の痛み止めなど鎮痛剤があげられ
ますが、それを常用することにあまり疑問を持たない方も多くいらっしゃいます。
常用すると何がいけないのでしょうか?
①薬を飲むほどに痛くなる
頭痛薬が頭痛を生むと言われるぐらいです。鎮痛剤は基本的には解熱鎮痛とセット
になっています。熱をさげたり、血管を収縮させて、神経の活動を阻害し、痛みを
ブロックします。その結果、ただでさえ、血流が悪く頭痛や生理痛が起こっている
のに、その状況をさらに作っています。
一時的に痛みがなくなっても、環境は変わっていないので、痛みが起こりやすく
なり、鎮痛剤中毒を起こします。
②身体からのネッセージを無視
痛みというのは、身体の中でこんな不具合がおこっていますよ・・・というメッセージ
やSOSなのです。痛みを発するほど、身体が冷えています・血行が悪いです・なにかが
できています・歪んでいます・・・など。痛みを薬で消して、なかったことのように
するのは「臭いものに蓋」と同じ発想ですよね。
③サイトカインストーム
身体の中に免役を持たない新種のウイルスが侵入した際、体内で免役が暴走し、重篤な
アレルギー反応をおこしてしまう例です。
1918年、世界的にスペイン風邪が大流行した際、15~35歳の若者を中心に死者が
出ました。その際、解熱剤が投与されたのですが、そのとき常時鎮痛剤のアスピリンを使用
していた人と使用していなかった人の死亡率の差は30倍。
当時は第一次世界大戦のさなか。若い兵士達のインフルエンザ対策や若者層のストレスから
くる痛みのケアに鎮痛剤がひろく出回り始めた頃なのです。
鎮痛剤を常用していて、なにかの新型ウイルスに感染したときにサイトカインストームが
おこり、免役が暴走・・・アレルギー性ショックがおこるかもしれません。
④薬には解毒が必要
どんなに副作用が少ない薬でも化合物であるかぎり、体内では、その解毒をする必要が
あります。それを担うのが、肝臓と腎臓。肝腎要・・・というぐらい肝と腎は身体の中
でも重要な働きをうけもっている器官です。それがたえず解毒の処理に追われていたの
では、ほかの仕事がおろそかになったり、臓器そのものがだんだん疲労してきます。
動物にある種の菌を感染させた実験があります。何も処置をしない方のグループの死亡
率は9.3%に対し、鎮痛剤を与えたグループの死亡率は45.8%というデータがあります。
おそらく免役の働きが著しく低下したのではないかと推測されます。
薬はどうしても必要という一時しのぎで使うようにしておき、安易には使用しない。
頻繁に必要になってくれば体質や生活習慣の見直しなどを行った方が賢明だと思います。
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