前回の記事では、健康管理のために「視床下部」が大事だと書かせてもらい
ました。
今回は「海馬」についてです。
海馬は、記憶に携わる働きをする場所です。
私たちにとって、ストレス源となるのは、さまざまな経験を通して、その
ときにイヤな思いをした・恥をかいた・相手から怒られた・そのあとうまく
いかなかった・自分が我慢したらうまくいった・・などが積み重なり、それ
を喚起させるような事柄です。
再び同じような現象がおきたとき、頭の中でシュミレーションしていると、
古い記憶が呼び起こされ、またもや同じ状況になるなと感じたときに目の
前のことがストレスになってきます。
ストレスは度重なったり、程度がひどいと病気の引き金になることは誰も
が経験ありますよね。
上司から仕事上の失敗を責められ、怒られた・・・
次、呼ばれたときもなにかまた失敗をして怒られるのではないかとびくび
くしてしまう。
自分に自信がないので、ますますコミュニケーションが減り、上司の顔色
を伺うように。
これが続くと、仕事そのものがストレスになってくるので、大変です。
この場合、上司といてもストレスを感じないようにするためには、はじめに
「怒られた」という負の記憶の上書きをしなければなりません。
ここで、ポジティブ心理学が用いるように「私の仕事は完璧である」とか
「コミュニケーションがスムーズにいく」とか自分に言い聞かせても、負
の記憶は残ったままなのであまり効果は期待できません。
負の記憶をリセットするためには・・・
・その現象の客観的な事実を認知する
・自分がその事柄にどういう意味付けをしているかを知る
・何を避けたくて、何を得たいのかを知る
先ほどの例でいくと、
自分の過失ならそれを認める
原因が明確なら、失敗や叱責は限定的なものだと知る。
いつもいつも同じようなことを繰り返しているなら、原因を追究していく
相手の上司の機嫌次第というなら、割り切るか別の対処法を考える
完璧な仕事をするべきだと思っているのか
中身より恥をかいたほうが重要なことなのか
怒られないことが重視されるべきなのか
など、受け止め方によって、自分に自信がないのか、人から認めてもらう ことが大切なことなのかなど自分の信念の部分が浮き彫りになってきます。
避けたいのに体験してしまう・手に入れたいのに得ることができない・・ これがストレスですよね。
自分が得たいものは、完璧な仕事なのか、周りの人との円滑なコミュニケー ションなのか、自信なのか・・・
これを明確にしていきます。
すべてをそこにフォーカスし、こういう風にできたら、自分は満足できる といったものをイメージしていく。
その方面でモデルとなるような人のマネをしたりイメージしたりするのも いいでしょうね。
とにかく大事なのは、それを得ることができる!を大前提で進めていくこと です。
これがないから、うまくいかないんだという思考が働けば、それを得ること はできません。
事をうまくいかせるために、こういった資質が必要なんだという思考でいれば それを得るための努力の方法とか、ノウハウが得られるようになっているの です。
そして小さなことでも、その資質のおかげでうまく運んだことがあれば、海馬 は負の記憶から正の記憶へ書き換えを行ってくれます。
同じような現象が起きても、それをストレス源ととらえることなく、ただの事 実として受け止めることができるようになってくるのです。
ストレスに思うことは、今までにおこった経験値から感じているだけです。
その記憶に対して、きちんと整理整頓してあげれば、それはただの経験。
ストレスだなと一瞬感じたとしても、これを思い出せば、負債が積み重なって いくことはありません。
新しい経験として、そのストレスを乗り越え、成長していくことができるので はないでしょうか?
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