ガンにかかった方が、日常生活をおくる上で、ストレスはよくない・イライラ
やクヨクヨすることは極力避けて・・・と努めて明るく前向きに生活しようと
されていらっしゃることがあります。
そう努めるのはとても大切なことですし、間違ってもいないです。
ただ、自分の本当の感情にふたをして、この精神を貫こうとすると落とし穴に
はまりこんでしまうこともあります。
がん治療と日常生活を両立させている方が、「普段はがんのことを考えたくない
ので、あえて仕事を忙しくして思い出す時間がないようにすごしている」という
話をされていました。
心配しても仕方がないことを「ああなったらどうしよう~こうなったらどうしよう
~」という考え方は、ストレスがかかるだけなので、それなら仕事に夢中になって
いるほうがいいかもしれません。
また「きっと治るはずだから…治る!治る!」という完全な期待信仰も、現実的で
はありません。むしろ、結果が悪くなった時の精神的ダメージが大きくなります。
問題なのは現実と向き合わなければならないときに、それを直視しがたいがために、
仕事や育児・家庭や社会の役割に没頭することです。
これが、失恋から立ち直るためなら、何かに没頭するのはベストな対策でしょう。
でも、ガン治療は現在進行形の問題(経過観察中も含めて)です。
仕事に夢中になるのは、よいことですが、それは何を埋め合わせようとしているのか
・自分が行わなければならない運動や呼吸法ができない言い訳になっていないか
・本当の自分の感情・・・怖さや絶望感や不安を感じないようにする為ではないか
(ネガティブ感情は感じるのが悪いことではなく、感じていないフリを続けると身体
に緊張状態=ストレス反応が起こる)
・あえて「元気な自分」「大丈夫な自分」をみせようとしていないか
少し時間をとって、仕事や役割を果たすことの中にこういった心理がかくされていな
いかを見つめることも大切です。
マインドフルネス関連で話しているように、その気持ちに気づくことが大切なのです。
あえて、仕事を減らすとか、ガン関連の勉強に時間をとるとかではなく、何を得るために仕事に没頭しようとしているのか真実に気づけば、身体は無理な緊張を強いられることが減り、本当の意味でポジティブに進むことができるようになります。
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